妊娠が分かり、出生前診断について考え始めた方も多いのではないでしょうか。この記事では、様々な出生前診断の特徴や受検時期、費用について、分かりやすく解説します。
1. 出生前診断とは
💡 「出生前診断は、妊娠中に赤ちゃんの染色体異常や先天性疾患の可能性を調べる検査です。検査にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります」
大きく分けて2種類の検査
種類 | 特徴 | 代表的な検査 |
---|---|---|
非確定検査 | ・リスクが低い ・確率で判定 ・結果は確定診断ではない | ・NIPT ・超音波検査 ・母体血清マーカー検査 |
確定検査 | ・わずかな流産リスクあり ・確定的な診断が可能 | ・羊水検査 ・絨毛検査 |
2. 各検査の特徴と受検時期
NIPT(新型出生前診断)
- 受検時期: 妊娠10週〜18週
- 検査方法: 母体血液での検査
- 特徴:
- 採血のみの低侵襲検査
- 精度が高い(99%以上)
- 3種の染色体異常を調べる
⚠️ NIPTを受検する際の注意点: – 認定施設では年齢制限などの条件あり – 予約が取りにくい場合も – 結果は確率での判定
羊水検査
- 受検時期: 妊娠15週〜18週
- 検査方法: 羊水を採取
- 特徴:
- 確定診断が可能
- 流産リスク(約0.3%)
- 幅広い染色体異常を調べられる
絨毛検査
- 受検時期: 妊娠10週〜14週
- 検査方法: 胎盤の一部を採取
- 特徴:
- 早期に結果が分かる
- 流産リスク(約1%)
- 確定診断が可能
各検査の実施可能時期
3. 検査費用について
検査種類 | 費用目安(自費) | 保険適用 |
---|---|---|
NIPT | 15〜20万円 | × |
羊水検査 | 10〜15万円 | △(条件付き) |
絨毛検査 | 10〜15万円 | △(条件付き) |
超音波検査 | 5,000〜20,000円 | 〇(一部) |
💡 自治体によって検査費用の助成制度がある場合があります。 お住まいの地域の制度を確認することをおすすめします。
4. 受検を検討する際の注意点
検査前に考えておくべきこと
検査の目的を明確に
- なぜ検査を受けたいのか
- 結果をどう活用するのか
パートナーとの十分な話し合い
- 結果が陽性だった場合の対応
- 経済的な準備
専門家への相談
遺伝カウンセリングの活用
かかりつけ医への相談
⚠️ 以下の場合は特に専門家に相談しましょう
- 35歳以上の妊娠
- 家族歴がある場合
- 不安が強い場合
5. よくある質問
- すべての妊婦が受けるべき検査なのですか?
- いいえ。出生前診断は任意の検査です。ご自身の状況や必要性を考慮して決めましょう。
- 検査結果が出るまでどのくらいかかりますか?
- 検査の種類によって異なります: – NIPT:約2週間 – 羊水検査:約2-3週間 – 絨毛検査:約2週間
- 確定検査のリスクはどの程度ですか?
- 羊水検査で約0.3%、絨毛検査で約1%の流産リスクがあります。ただし、検査施設の経験や技術によって異なります。
まとめ
✅ 検査の種類と特徴を理解する
✅ 受検時期を確認する
✅ 費用と補助制度を調べる
✅ パートナーとよく話し合う
✅ 専門家に相談する
参考文献: 1. 日本産科婦人科学会ガイドライン2024 2. 出生前診断に関する指針(厚生労働省)